陥没に気づいた志事、穴をふさいだ志事

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博多 陥没 志事

こんにちは、中野です。
いよいよ冬将軍が本気を出してきたようで、大阪も寒い日が続いていますね。
雪国では死者が出るほどのドカ雪が降ったりしているので、将軍が大暴れしています。
本当はこの話は去年に書こうと思っていたのですが、とても心に残った一件なので書いてみたいと思います。
去年の11月に、博多の市街地ど真ん中で大規模な道路陥没があったことを覚えている方も多いと思います。まるでブラックホールのように、道路に開いた穴に交通標識や信号機などが吸い込まれていく映像に恐怖すら感じました。
これだけの「大惨事」が起きているのに、奇跡的にけが人が出なかったということも、とても象徴的でした。私も通ったことがありますが、博多の駅前にあるメインストリートのような道なので、そこを通っている人がいなかったことがとても不思議でした。
よくよくこのニュースを深堀りすると、この奇跡は決して偶然ではなかったことが明らかになってきました。

この陥没は、現場の作業員がかなり早い段階で察知していました。
これは危ないということで立ち入り禁止にすることを具申して、その措置が犠牲者を防いだのです。現場の人たちの安全に対する意識の高さと、その現場からの声をしっかりと聞き入れて立ち入り禁止の措置をとった責任者も大したものです。
もし、これが単なる杞憂に終わっていたとしても、この判断を非難してはいけなかったと思います。
これは、現場の人たちによる素晴らしい志事の成果ですね。

それともうひとつ、この陥没事故では素晴らしい志事がありました。
そちらはご存知の方も多いと思いますが、あの復旧の速さです。見る見るうちに穴がふさがれ、舗装され、何も無かったような状態になったことには世界も驚愕しました。
本当にここに巨大な穴があったの?と目を疑いたくなるような光景だったので、とても印象に残りました。
日本の土木技術は素晴らしい!という論調も多く、確かにその通りだと思いましたが、それ以上に現場の人たちの心意気を感じました。
もし私がこの現場に関わっていたとしたら、「これだけ注目されていることやし、一丁プロの仕事を見せてやるか」という気持ちになったと思います。ここは頑張りどころだ、としてモチベーションが上がったと思うのです。
私が思うに、この陥没事故の現場でも似たような意識が共有されていたのではないでしょうか。だからこそあれだけの速さで穴がふさがり、前よりもきれいな道路になったんだと思います。
日本の技術力の素晴らしさと同時に、この現場の人たちの志事に対する心意気も素晴らしかったと思います。

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