起こるべくして起こったグルメンピック騒動

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こんにちは、中野です。
いよいよ梅雨明けも間近になり、めちゃくちゃ暑い日が続いていますね。
夏が暑くなって冬が寒くならないと消費が上向かないと言いますが、これだけ暑いとビールの売り上げが増えてくれたらいいなと思います。

今回は、個人的にかなり気になっていた話をしたいと思います。
ご存知の方も多いと思いますが、「グルメンピック」という食のイベントが開催前に中止となり、そこで出店料が返金されずトラブルになっている事件です。
グルメンピックという名称について、これまで無かったことが不思議に思うほど「ありがち」なので、私も初めてこの騒動を耳にした時は昔からやってきた食のイベントに何かあったのかと思ってしまいました。
事件の経緯についてはあちこちで報道されているので割愛します。ここからは私が個人的に思った見解を述べたいと思います。

まず、このグルメンピックは最初から出店料の持ち逃げを画策した上でのことだと思えてなりません。その理由があまりにもたくさんあるので全てを挙げるとキリがないのですが、最大の根拠はこのグルメンピックを主催すると発表していた会社に同様のイベントを開催した実績が全くないことです。
大東物産という会社について、私も当然見聞きするのは初めてでした。
その他にも開催概要が公表された「公式サイト」は作りが雑で、日本語がおかしい部分まであるので、まるで海外からサイバー攻撃なのではないかと思ってしまうほどです。
すでに公式サイトはないのでそれを見る術はありませんが、Webに詳しい専門家の話だと「詐欺丸出し」だったそうです。

ここで、ひとつの疑問がわきます。
このグルメンピックには170もの飲食店が出店を予定していました。1点あたりの出店料はブースの規模によって20万円から、高いところだと80万円です。
単純に20万円が170点というだけでも3,400万円。もっと高い出店料を支払っている飲食店もあると思うので、被害金額はそれ以上でしょう。
なぜ、これだけ多くの飲食店が騙されてしまったのか?そこが気になりますよね。

そこにはグルメイベントに対する過熱感があるのではないかと思います。
磯一グループも、こうしたイベントへの出店経験があります。2016年の「フードソニック」はおかげさまでたくさんのお客様に来ていただいて成功を収めることができたので、同様の機会があれば条件によっては出店を検討したいとも思います。
飲食業界にいる私ですら、日本全国でどれだけのグルメイベントが開催されているのか把握していません。それだけ多くのイベントが各地で開催されていて、ビジネス的なメリットもあるのでしょう。
そうなると、「うちもイベント出店」したいと思う飲食店も多くなります。
そう思っているところにグルメンピックの出店オファーが来たら・・・ということですね。
Webがかなり稚拙なので「騙されるほうが悪い」という声もありますが、弊社も決して他人事ではありません。親しくさせてもらっている飲食店が出店するということであれば、それならウチも・・・となってもおかしくないのですから。

このトラブルで、残念ながら出店料が満額返金される可能性は低いでしょう。最初からだますつもりだったのなら、罪に問われても返金する可能性は低いでしょうから。
すでに会社の所在地には何もないそうで、ますます返金は難しくなっていくと思われます。
しかし、このトラブルが大々的に報じられたので、今後同様の手口でお金を集めようとしても飲食店側はかなり警戒するはずなので、そういう意味での前例としては価値があると思います。
もちろんお金を持ち逃げされた飲食店の方々にとってはたまったものではありませんが。

イベント出店に限らず、何かを決断する時には十分かつ確信できる情報が欠かせないと思った騒動でした。

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