見直されている「ナントカ横丁」

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新宿思い出横丁 磯一

こんにちは、中野です。
いよいよゴールデンウィークに突入、今年も会社によっては長い連休になるところもあるようで羨ましい限りですが、熊本をはじめ九州の被災地の方々にとっては大変な連休になると思います。
同じことしか言えませんが、重ねてお見舞いを申し上げます。

依然として、大手の居酒屋チェーンに対する風当たりが強い時期が続いています。
280円や270円といった均一料金で勝負をする低価格競争は今も激しさを増していて、この競争は今後も続きそうです。低価格競争の行く末がどうなるかは牛丼チェーンの顛末を見ると何となく分かる気もするのですが、安いものに人が集まるデフレ時代の傾向はまだまだ続いているので、ニーズがある限り終わることはないでしょう。
しかし、こうしたデフレ的な競争がもたらしたのは従業員の酷使によるブラック企業化など、働き手を決して幸せにするものではないと思います。ある経済アナリストのコメントによると、すでにこうした職場で働いている人の多くは外国人になっており、日本人にとっての就職先ではなくなっていると指摘しています。
確かに、牛丼チェーンや激安居酒屋などではさまざまなアジア諸国の店員さんを見かけることが多くなりました。この傾向は東京など首都圏ではさらに顕著です。

その一方で、個性やコンセプトをしっかりと打ち出している居酒屋は好調で、中にはお値段も決して安くないところでも連日大盛況というのが現在の居酒屋事情です。
こうしたお店には明確な来店動機があって、それが価格以外のところにあるということなのでしょう。
その板挟みになって苦戦しているのがこれまでの主役であった大手居酒屋チェーンです。明確なコンセプト(磯一の場合は魚介やお酒ですね)を打ち出さず老若男女の誰もが来店しやすいような店づくりをしたこと、そして低価格路線でもないということで客足が遠のいてしまったという分析もあります。

そんな中で日本全国にある「ナントカ横丁」が注目されています。
東京であれば新宿西口にある思い出横丁、大阪であれば梅田にあるぶらり横丁などが多くのお客さんを集めています。現地に行ってみると分かりますが、お世辞にもキレイとは言えないようなお店に、所狭しとたくさんのお客さんが入っているのを見かけます。
これを見ると、大手居酒屋チェーンのほうがはるかに店内もキレイだと思うのですが、今の消費者ニーズというのはそこではないということなんでしょうね。
この流れは飲食業界も敏感に反応していて、「○○横丁」という街を仕掛ける動きが見られます。大都市圏だけでなく、なんと北海道の帯広にも横丁エリアが誕生、そこも賑わってるんだとか。

居酒屋でお酒とともに美味しいものを食べるという文化はこれからもなくなることはないと思いますが、その業態やコンセプトというのは常に変化していて、それをいかに的確に捉えるかが成功の法則ということですね。

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