続々と誕生する「横丁」がブームになっている理由とは?

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こんにちは、中野です
今回は飲食業を営む者として、外食産業で顕著になっているトレンドのお話をしたいと思います。

最近、「ナントカ横丁」という名前の小さなお店が連なっている形態の飲食店を見ることが多くなったと思いませんか?
本当に横丁と名前がついているところを探すのが難しいほど、「ナントカ横丁」は多くなりました。
こうした横丁形式(?)の飲食店が目立って多くなっているのは感覚的なものではなく、実際に増えています。
おおむね形態は同じで、カウンターのみ、もしくはテーブルが2~3程度という小規模な飲食店が集まって通りになっていたり、同じ建物の中に連なっていたりと、1つの大きなお店ではなく小さなお店が集まっているのが特徴です。
大手の外食チェーンも参入してきているので、この流れは当面続きそうです。そこで浮かぶのが、「なぜこんなに横丁が人気なの?」という疑問です。

かつて「屋台村」という業態がブームになったことがありました。今ブームになっている横丁も基本的な形は同じなので、どんな時代でも常にこうした業態のお店に対するニーズがあるということだと思います。
それに加えて、大人数の外食が減っているという社会的な傾向も関係しているそうです。会社の飲み会で部署の全員が居酒屋に集まったりといったことが少なくなっているのは、磯一グループの店舗でも見て取れる傾向です。
ではこうした人たちが居酒屋に行かないのかというとそんなことはなく、気心の知れた数人程度、もしくは一人でお店に行くことが多くなりました。一人でお店に入る場合、大きな居酒屋よりも横丁形式になっているお店の方が入りやすいのだ、と分析する人もいます。
これは私も、一理あると思います。

さらに、横丁形式のお店に来ている人で目立つのは、若い人です。
大阪にも「裏難波」や「裏天満」といった裏ナントカという飲み屋街があってブームになっていますが、こうした街にも横丁形式のお店があるというケースが目立ちます。
こういう街には若い人が多くやって来るのですが、若い人たちにも横丁形式のお店は支持されています。安い(安く見える?)ことや、比較的賑やかな雰囲気なので仲間内でワイワイやってもあまり迷惑になりにくいなど、居心地の良さを感じるのかも知れません。
この傾向は特に都市部で見られるものなので、若い人たちがSNSに疲れてレトロな雰囲気に惹かれるのではないか、と見る向きもあるようです。

最近では「家飲み」や「イートイン飲み」が流行っていると言われることも多いですが、こうした横丁形式のお店に足を運ぶ人が多いことは喜ばしいことだと思っています。
家やスーパーのイートインスペースで飲む人が多くなると、外食産業は商売になりませんから(笑)
スーパーのイートインスペースについては私も注目しているトレンドでもあるので、またの機会にお話をしたいと思います。

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