こんにちは、中野です。
いよいよ秋本番、食欲の秋がやって来ました。今年はサンマが不漁でお値段もあまり安くないので、秋の味覚の王者が不在というちょっと寂しい秋ですが、それでもサンマの良いものがないわけではないので、磯一各店でも秋の味覚としてサンマをお出ししています。
さて、今回の主役はサンマではなく牡蠣です。
磯一グループ各店には名物として「牡蠣のカンカン焼き」というちょっと変わった名前のメニューがあります。カンカンとは、金属でできた缶のことです。
大阪弁で缶のことをカンカンと言いますが、その意味合いだと思ってもらえれば良いと思います。
蓋をすることができるカンカンに牡蠣を入れて、それをコンロにかけて蒸し焼きにします。
すると牡蠣のうま味を逃がすことなく中で熱気が循環し、いい具合に火が通ります。カンカンの蓋を開けた時には磯の香りという表現がぴったりな、美味しそうな香りが立ち込めます。
牡蠣には、色々な食べ方があります。
焼いて食べるのも定番のひとつですが、その場合は網などに乗せて焼くのがよくある調理法です。
香りを逃さないため、そして見た目にも豪快な「漁師めし」の雰囲気を楽しんでいただくために、大きなカンカンに牡蠣を入れて、それをお客様の目の前で蒸し焼きにします。
おいしく食べる楽しみだけでなく、見た目の楽しさ、雰囲気の楽しさも料理の大切な要素なので、それを大切にしている名物メニューです。
外食産業は、創意工夫の世界です。
美味しい料理を出しているのは当たり前のことで、それだけでお店が繁盛する時代ではありません。それは私が時折口にしている死事であり、未来を明るくする志事ではありません。
見て、味わって、体験して楽しんでいただくというのは磯一グループが大切にしているクオリティですが、この「牡蠣のカンカン焼き」でもそのコンセプトを表現しています。
おすすめの名物メニューなので、牡蠣がおいしくなるこれからのシーズン、ぜひ磯一グループ各店でお楽しみください!