磯一グループヒストリーその7「職人として最高、でも経営者として最低」

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磯一グループヒストリー前回のヒストリーその6で、入院した時のことをお話ししました。
しかも、その入院の時に驚きの事件が起きたことにも触れました。次回にお話しするということなので、今回はそのお話を。
少々もったいつけている感じになっていますが、それほど驚いた事件だったのです。
志事に熱中するあまり体調を崩してしまった私に代わって、スタッフたちが店をしっかりと守ってくれたことは感動でした。
そして、間の悪いことにその時期は年末の繁忙期でした。
年末の飲食店というと、何と言っても忘年会シーズンです。一年で最大のかき入れ時となるわけですが、そんな大事な時期に倒れてしまいました。
当然ながら、忘年会の予約は続々とキャンセルになりました。せっかくのかき入れ時なのにもったいないことをした・・・と思っていたら、私が1ヶ月ほどで復帰することを知ったお客様の多くが、その忘年会予約をそのまま新年会予約に変えてくれていたのです。
たくさんのキャンセルが入っていたのは、私が復帰するのを待っていただいていたのです。これには心底、感動しました。これまでお客様の期待に応えようと思って頑張ってきたことが報われた思いでした。
しかし、それと同時に自分自身に対しては厳しい見方もありました。
ここまでお客様やスタッフに支えられて嬉しい反面、こんな大事な時期に期待に応えられなかったのも事実です。
職人としては最高の栄誉をいただきましたが、経営者としては最低という評価だと解釈しています。
自分がいなくてもお店がちゃんと回る仕組みを作って、誰にも迷惑をかけることなく事業を続けていけるだけの強い組織作りが必要なのだ、と。
それができてこそ、良い職人であり良い経営者なのだと悟りました。

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