最近、あちこちの飲食店(主にファストフード)で異物混入騒動が続発しています。ペヤングのインスタント焼きそばに虫が入っていたことを皮切りに、ウチもウチもとばかりに、人間の歯が出てきたという事例もありました。
こうした騒動でペヤングは焼きそばの出荷をストップし、同じようにマクドナルドも事業に大きな影響を受けています。さすがに潰れることは無いと思いますが、経営戦略の大幅な修正を迫られることになるでしょう。
そろそろいい加減にして欲しいと思っている方も多いと思いますが、そもそもこうした騒動の根っこにあるものとは何でしょうか?
もちろん、製造現場の衛生管理に何らかの不備があったことも理由のひとつでしょう。磯一グループでは経験がないことなので、なぜそういうことが起きるのか分かりませんが、規模が大きい食品工場になると末端の製造現場がどうなっているのかを正確に把握するのはとても難しいことだと思います。
問題は、この先です。
どうも最近、こうした騒動に便乗している向きが多いと思うのは私だけでしょうか。食べ物の中から異物が見つかった、それを指摘すれば作り手・売り手は全面謝罪をするでしょう。その力関係に便乗して、自分で後から入れた「異物」でクレームを付けることだって、不可能ではありません。完全に言いがかりですが、かつてはそうやって迷惑料や慰謝料のようなものをゆすり取っていた輩もいて何度となく事件になってきました。
ネット時代の今では、個人が簡単に情報発信をすることができます。それを良いことに、一種のブームのように食品メーカーや飲食店を困らせてやろうと思えば簡単にできてしまうことが最大の問題です。
どの事件とは言いませんが、明らかに「自分で入れたのでは?」と思えるような事件もあります。実際にネット上の声を見ても、同じように疑いの目で見ている人はとても多いことが分かります。
食べ物は美味しいことの前に、安全であることが大前提です。そのために努力をしている大多数の作り手が迷惑を被ることがないよう、この騒動が良い方向に沈静化することを願っています。食べ物を作る現場は衛生管理にとても努力しているので、その努力がムダになってしまうようなことは、有ってはならないと思います。