こんにちは、中野です。
このブログでは時折、インバウンド(訪日外国人)の話題に触れてきていますが、そんなインバウンドの最前線である沖縄で奇妙な現象が起きているという記事を目にしました。
暖暮ラーメンという、九州・福岡のラーメンチェーンがあります。
九州のラーメンといえば、乳白色の豚骨スープが有名ですね。この暖暮ラーメンも、そんな福岡名物の味が特徴です。もちろん本拠地である福岡でも人気が高く、豚骨スープが好きなアジア系の外国人観光客も行列を作っています。
しかし、そんな暖暮ラーメンの沖縄にある店舗にも、外国人の大行列ができています。私たちの感覚で沖縄の麺料理といえば、ソーキそばに代表される沖縄そばですよね。私も大好きです。
黄色の平麺とカツオだしのスープに泡盛で漬け込んだ琉球トウガラシを合わせるという食文化は実に完成度が高く、沖縄独自のものです。
そんな沖縄に行ったのだから、ラーメンよりも沖縄のそばを食べればいいのに・・・と思うのですが、外国人に聞くとほとんどの人がその存在を知らないそうです。
中には知っている人もいますが、やはり豚骨スープが好きなので沖縄そばよりも暖暮に行きたいという人もいるようなので、かくして沖縄の暖暮各店は外国人からの人気によって絶好調となるわけです。
この理由を現地の新聞社が分析していました。実際に聞き取りをした結果から分かったことは、外国人にとっての沖縄旅行は「沖縄に行く」よりも「日本に行く」という意識なので、沖縄であろうがどこだろうが日本の有名なおいしいものを食べたいというわけです。
この勢いだと、沖縄に大阪・道頓堀の金龍ラーメンを出店しても繁盛しそうですね。何せ、道頓堀の金龍ラーメンも外国人で大賑わいなのですから。
私たち日本人は、沖縄に行くとなると半分外国に行くような感覚で異文化体験を楽しみにしています。しかし、外国人から見ると沖縄も日本の一部であり、日本への旅行を楽しみたいということですね。
インバウンドの話題からは、違って視点が見えてきて面白いなと思います。