信頼のスゴさと、失う怖さの両方を知るマンション傾斜問題

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信頼 失う 怖さ
こんにちは、中野です。
いよいよ秋も深まってきて、年末の声を聞くようにもなってきました。
年の瀬というのは私たち飲食業にとっては重要な時期なので、やることは多くなりますが志事に取り組む楽しさを感じさせてくれる時期でもあります。

さて、そんな街が浮かれはじめる時期に浮かれていられない事件が引き続き尾を引いています。
その事件とは、横浜市都筑区のマンションが傾いている問題です。
自分が住んでいるマンションが欠陥住宅で、徐々に傾いているというのは大変なことです。
もしかすると倒れるかも知れないという恐怖、資産価値がなくなってしまう不安、そして騙されたという怒り・・・。
それはもう、ありとあらゆる感情が渦巻くことでしょう。

その原因になったのが、マンション建設にあたって調査を担当した旭化成建材という会社です。
この社名はさんざん表に出たのですっかり有名になってしまいましたが、この旭化成という社名で気づくことはありませんでしょうか?

そうです、当ブログでもご紹介した「鬼怒川洪水に耐えた白い家」です。
あの家を建てたヘーベルハウスは、旭化成が展開しているハウスメーカーのブランドです。安全を重視した設計なので値段は少々高いものの、災害時に強さを発揮するという宣伝文句が現実になりました。
この時、旭化成には賞賛の嵐が起きました。
実際に旭化成の株価が上がり、ヘーベルハウスの売り上げも上昇したとか。
安全な家に対するニーズ、それをちゃんと実践している旭化成に対する信頼が大きな結果となったのです。

その賞賛が鳴りやまぬタイミングで、このマンション傾斜問題。
賞賛の嵐から一転、謝罪会見するという映像には何とも言えない感情を抱きます。
もちろん、今回の元凶となっているのは旭化成建材という子会社のことであって、ヘーベルハウスと直接の関係はありません。
そのことは消費者も重々理解しているのですが、やはりイメージというのは一旦損ねてしまうとなかなか回復しません。
その恐ろしさは、飲食業をやっている私も嫌というほど分かります。

体力のある会社なので買取などの形で全額賠償するという方向で解決できるようですが、それでも次に旭化成建材がマンション建設会社から依頼をしてもらえるかというと、なかなか難しいでしょう。
信頼や信用という見えない財産のスゴさと、それを失った時の恐ろしさの両方を実感させられる事件です。

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