ブランディング 磯一 中野

ブランディングと外食産業 後編

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こんにちは、中野です。
先日ブランディングについて語り始めたところ、長くなってしまったのでいったん終了して今回がその続き。

私が思うに、外食産業というのはブランディングの塊ではないでしょうか。
食べ物を食べるというだけであれば自炊したほうが安いのは当然ですし、家で食べられるので気軽です。
しかし、それでも多くの方々が外食に出るということには、明確な理由があるはずです。
その店の料理がおいしいからというのが最大の理由だと思いますが、その他にも内装やスタッフの接客、店内の雰囲気などに特別な感じ、非日常的な感じがあるからこそ外食をしようと人は思うのです。
もちろん、牛丼チェーンのように「家で作るより安上がり」ということを売りにしているところもあります。これも言い換えれば、家ではできない安さなので非日常です。

また、接待などで招待したい人がいる場合にも外食の機会は多くなります。
磯一グループは接待などでお越しになられるお客様も多いので、そのブランドイメージを守る大切さも実感しています。
お客様がさらに別のお客様を招待するというのは、その人自身の評価にもつながることなので、その状況で磯一グループの各店を選んでいただけるというのは、ブランディングによる成果のひとつだと思います。

私はよく、志事と死事という2つの言葉を使って働くことの意味をお伝えしていますが、「おいしい料理を出していればお客さんは満足するはず」というのは、まさに死事だと思っています。
なぜなら、そんなお店はいくらでもありますし、その上で「また行きたい」と思ってもらうために何かが必要だからです。おいしいだけでお客さんが集まっていた時代は昔のことなのです。
だからこそ磯一グループ各店ではお料理へのこだわりとともに、その日に入ったおいしい素材をお店して選んでいただくことや、店内で競りの催しをしたりして非日常感を演出するようにしています。
これももちろん、私たちが取り組んでいるブランディングのひとつです。これが成功すれば「磯一グループの店に行くと何か面白いことがある」と思ってもらえるはずですから。
実際にそういう言葉をいただくこともあるので、なんでもやってみて喜んでもらえることは続けていくという取り組みが付加価値を生むという当たり前のことに改めて気づかされます。

のれんをくぐれば味わえる、非日常の楽しさ。
それがどれだけあるかが、今後の外食産業・・・とりわけ居酒屋に求められることではないでしょうか。

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