こんにちは、中野です。
昨日くらいから過ごしやすい天気が続いて、初夏の気持ちいい風が吹いていますね。
GWがあったということで、大阪の街は観光客であふれかえっていました。数年前くらいからそんな光景は珍しくなくなっていますが、とりわけ今年はその変化を強く感じました。
もはや完全に観光地と化している大阪ミナミ。
道頓堀を歩いていると中国語をはじめ、世界中の言語が聞けるような気すらします。こんな風景は今や珍しくないですが、先日はさらにそんな傾向が強まっていることを感じる光景を目にしました。
ミナミ地区からほど近い、何の変哲もない古いビル。
そこからたくさんの人がトランクケースを抱えて出てきたのですが、トランクケースは道路を転がすとゴロゴロと音がなるので、それが集団になると大きな音になるのでそこに外国人観光客がいるということがすぐに分かります。
その時も同様にゴロゴロという音で気づいたのですが、その人たちが出てきたのはホテルやゲストハウスといった類の建物ではなく、本当に何の看板も出ていないビルでした。
これは、おそらく民泊でしょう。
大阪のホテル不足は深刻で、条例によって民泊を法整備しているという特殊な事情があります。このビルもおそらく、民泊営業をしているものと思われます。
民泊については法律的に若干グレーなところもあるので実態があまり分かっていないそうですが、大阪にはこの手の民泊施設がかなりたくさんあるそうです。
ある3LDKのマンション一室をそのまま民泊施設にして外国人に安く貸し出しているという話も聞いたことがあります。
海外には同様の話が以前からありましたが、いよいよ日本でも、とりわけ大阪ではそんな動きが顕著になっているということなのでしょう。
そう言えば、近くにホテルがないようなところで大勢の外国人観光客が歩いている光景をあちこちで見た気がするので、彼らも民泊を利用しているのかも知れません。
こうした光景は、今後もあちこちで見かけることでしょう。
そして、紛れもなく今起きている現実です。
飲食業界を見渡しても、いわゆるインバウンド集客がひとつのテーマになっている業種もあります。回転寿司など分かりやすい和食を提供しているお店には多くの外国人が来店して売上げを支える存在になっているところも少なくありません。
こうした動きに対して否定的な見方があるのも、事実です。長らく贔屓にしてくれた常連客を押しのけて外国人を優遇するような姿勢は良くない、という話もよく聞きます。
もちろん度が過ぎると良くないとは思いますが、これらのお店にとって来店してくれるお客さんは誰でも大事という言い分も理解できます。しかし否定的な意見の中には「よく分からないから拒絶する」という風潮もあるので、もはやそんなこと言っていられる状況ではないのかなと感じます。
国は観光産業を重要な成長産業に掲げて、さらに観光客誘致に力を入れようとしています。その流れは今後も続くと考えると、いかにメリットになるようにするかを考えるのが現実的ではないでしょうか。
こんな時代が到来するなんて誰が想像していたかと考えると、時代の変化というのは人の想像をはるかに超えたところにあるということなんですね。