その職場は、本当にブラックですか?

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こんにちは、中野です。
今年の春はなかなか暖かくならないと話題になっていましたが、いよいよ春が本気を出してきて暑く感じる日も多くなってきました。このまま一気に夏への階段を駆け上がっていくんでしょうか。
もう少し、春を楽しませてほしいと思う今日この頃です。

このブログで、「事実は1つ、解釈は2つ」という言葉についてお話をしました。
それについて補足したいことがあったので、もう少し別の切り口から語ってみたいと思います。
なぜなら、最近よく言われる「ブラック企業」という言葉についてちょっと気になることがあるからです。
ブラック企業とホワイト企業という言葉があります。ブラック企業は安い給料で長時間労働を強いられる職場で、間違ってそんな会社に勤めてしまったらお先真っ暗・・・とそんな感じでしょうか。ホワイト企業というのは、その反対です。
いったいいつから、企業のことをブラックとホワイトという色で分けるようになったのでしょう?
少なくとも、私が働き始めた頃には、そんな言葉はかけらもありませんでした。

私はこの世界を、寿司職人から始めました。
目的はひとつ、社長になりたかったからです。寿司職人になって腕を磨けば自分の店が持てる、それなら社長になれるじゃないかというわけです。
そんな思いで高校を中退した若造が寿司屋の見習いとして働き始めたわけですが、その当時の寿司職人見習いなんて、今のブラック企業が聞いたらドン引きするんじゃないかと思うような職場でした(笑)
下積みとはそんなもの、という思いで働いていたのであまり疑問に感じなかったのと、やはり将来は自分の店を持ちたいという思いがあったので必要なプロセスだと思えたので頑張れました。

ところが、今はどうでしょう。
ブラック企業はけしからん!という風潮があるので、当時の私が置かれていたような状況にある人が「うちの職場はブラックだ」と思ってしまい、辞めるかネットに悪口を書き込むかといった行動に出る人もいます。
確かにブラックな職場は若い人の可能性を積むこともあるのでけしらかんと私も思いますが、そんな環境に自分を置いて努力したいと思う人もいるはずです。そんな人が文句を言わずに頑張っているのに、そこにまで第三者が押しかけて行って「ブラックだ!」と指摘を浴びせるのはどうなのかなと思います。

私がいつも言っている「事実は1つ、解釈は2つ」に置き換えてみましょう。
見習い当時の私がいたような職場はとても大変でしたが、「将来のために必要な経験」と思うのか、「ブラックだ」と思うのか、それでその後の身の振り方は大きく変わります。
ブラックだと解釈してその職場を離れた人は楽になれたかも知れませんが、同時に自分が目指す道を閉ざしてしまった可能性もあります。

それともうひとつ、今の若い人は踏ん張りが効かないと言われることが多々あります。
全員がそうだとは思いませんが、確かにちょっとしたことですぐに仕事を辞めてしまう若い人が多いなと感じるのも事実です。
そんな風潮に、職場をブラックとホワイトで分ける考え方が関係しているのは間違いありません。仕事がうまくいかない時、苦労している時に、「職場がブラックだから自分は悪くない」と思ってしまうと、その人の可能性は大幅に狭くなってしまいます。それよりも楽な仕事でないと頑張れないからです。
そんな人を見た時、ブラック企業が職場との折り合いがうまくいかない時に使える便利な言葉になってしまってはいませんか?と思ってしまいます。

事実は1つ、解釈は2つ。
プラスの方向に考えて頑張ってみて、それでもうまくいかない時。頑張ってみたけれど身体が持たない、心が折れてしまった・・・一度頑張ってみた時に初めて、その人にだけその職場がブラックなのかどうかを判断できる資格があるのだと思います。

下積みは苦労してナンボ、若いうちはこき使われても当然・・・そんな考えは、私も古いと思います。事実、磯一グループではそんな人の使い方は絶対にしません。
理由は簡単で、昔とは価値観が変わっているので同じ考え方では今の人に通用しないからです。今の人は自分の成長のために必要なことは何かということを理解しないと動かない、とよく言われます。
確かにそうかも知れません。それなら、理解してもらえるように説明をして、伝えて、気づいてもらえばいいのです。
磯一グループには、それができる人がたくさんいます。だからこそ、新しく入ってきた人もそんな人を見て、頑張れるのです。
磯一グループは飲食店を運営する企業ですが、それと同時に人が成長できる場所でありたいと常々思っています。このブログのサブタイトルにも、その思いを込めています。

今の時代には、今の時代にふさわしい頑張り方、成長のし方があります。
その職場に入る前からブラックなのかホワイトなのかを考える前に、自分を成長させることができるかという視点を持つことが大切なのではないでしょうか。

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