義理人情という言葉があります。
今やもう古い考え方になってしまって、ヤクザ映画の中くらいにしか出て来ないと感じる方も多いかも知れません。
義理人情というのは義理と人情という2つの言葉をつなげたもので、どちらも似たような意味を持っています。
どちらも人としての感謝や信頼関係、人としての優しさや正しい振る舞いなどの意味まで含まれていると考えて良いでしょう。
義理人情というのは、日本人が持つ特徴的な国民性です。
人からかけられた恩を忘れない、一度作った信頼関係は絶対に裏切らないという感じでしょうか。
確かに、どれも素晴らしい考え方だと思います。
そんな義理人情は、今も飲食業界の中では一定の存在感を持っていると思います。
磯一グループの中を見渡しても、「○○店長に一生ついていく」「○○さんのお世話になっているから一緒に働いている」という理由で頑張っているスタッフは何人もいます。
ここには明確に、義理人情が生きています。
こうした信頼関係で仕事に精を出すというのは、素晴らしいことだと思います。
しかし、私自身の直感として、以前ほど義理人情だけで飲食業界が動いているとは思っていません。
飲食業というビジネスの仕事術や成功のために必要なことを学んで、それを身につけたら独立して自分のお店を持つという人は、以前であれば義理も人情もないドライな人だと思われる可能性があります。
私は、こういう人がドライだとも人格的に何か欠けているとも思いません。
むしろ、立派な人だと思います。
将来の自分のために努力をして、その努力を成功につなげたのですから。
磯一グループのホームページをご覧いただくと分かると思いますが、かつて私たちと一緒に働いていた人が今は自分のお店を構えて成功している人が何人もいます。
彼らは今も磯一グループに感謝してくれていますし、だからこそホームページにも登場してくれました。成功するために自分を磨いて成長させ、それで成功をつかんだのは素晴らしいことで、これからも磯一グループからそんな人がどんどん出てきて欲しいと心から思っています。
義理人情もあるに越したことはありませんが、それ以上に大切なのは志と強い思いなのです。