こんにちは、中野です。
先日、とある人からある言葉についての意見を求められたので、それに対する答えをここでも書いてみたいと思います。
その言葉とは、「苦労は買ってでもしろ」です。
有名な言葉ですね。
この言葉が意図するところは、そんなに難しいものではありません。
さすがにお金を出して苦労を買うというとしんどいばかりで面白くありませんので、自分から率先して苦労はするべきという意味だと解釈するべきでしょう。
この解釈であれば、中野はこの言葉に賛成です。
皆が嫌がるようなことを率先してできるような人は人より多くの経験やスキルが身につくだけでなく、その姿勢が多くの人から評価されるはずです。
買ってでもした苦労は、必ず報われるということでもあります。
しかし、本当にお金を出してまでするものではありません。
苦労をした分だけ得るものがなければ、人間は頑張れませんよね。
苦労をして経験やスキルを身につけた人は、それにふさわしいだけの成功があって然るべきです。少なくとも、私たち磯一グループでは、苦労を買って出るような人に対してはそれにふさわしいだけの評価をする仕組みを確立しています。
私は十代の時に寿司職人の修行をしていました。
それはもう85000円の給料で1日に16時間働くという、今で言うなら超超ブラック企業です(笑)
時代がそうさせたのかも知れませんが、その時の私は高校を中退して一度は目的を見失った後、「社長になって成功したい」という夢を持つようになっていたので、それを実現するために必要なプロセスだと思って頑張りました。
少ないとはいえ給料をもらいながら技術を学ぶことができるのですから、こんなにオイシイことはない、とむしろ有難いと思ったものです。
タダで苦労するのではない、苦労しただけのものをちゃんと自分のものにしてやるという野心がありました。
これから飲食業界で頑張ろうと思っている人には、「苦労は買ってでもしろ」という言葉を、上記のような意味で解釈してほしいと思います。
ただ闇雲に苦労すれば良いというわけではなく(そんなことは長続きしません)、自分のためになっている、今の自分の立場は本当にオイシイと思いながら目の前にある仕事に取り組めるか。
私が日頃言っている、志事と死事の違いです。
両者は同じく「しごと」と読みますが、漢字を見ただけでも意味の違いは分かりますね。