磯一グループ記念すべき第1号店は、山田店です。今も同じ場所に山田店があるので、ここから磯一グループは始まりました。
もともとこの物件は一軒家をを改装してお店にしたところで、そこをそのまま居抜きで借りることにしました。居抜きとは、物件の状態をそのまま使うという意味です。前も飲食店だったので、その形や設備をそのまま使うので、開業コストを低く抑えられるメリットがあります。
開業当初は嫁と2人での営業。子供は店舗の2階で過ごすという、まさに家族経営です。営業時間は深夜の3時まででしたが、当時はラストオーダーを聞かず、最後のお客さんが帰られるまでが事実上の営業時間でした。今では従業員のことも考えてラストオーダーをお伺いしていますが、こうした考え方は磯一の原点に通じるものがあります。
当時はお客さんが帰るまで片付けはしないので、深夜3時までの営業といっても、片付けて帰るのは4時や5時になるという生活です。当時子供は小学校1年生だったので、起こさないようにその時間に連れて帰るという毎日です。
翌日は、朝の8時、9時頃から仕入れに行って昼前までにお店に到着、そこでひたすら仕込みです。定休日はあったのですが、仕込みのために作った定休日なので、私自身の休日ではありませんでした。
そんな生活だったので、生身の人間が耐えられるはずもなく、一度厨房で倒れたこともありました。
今となっては開業当初の思い出ですが、あの頃は本当にがむしゃらに働いていました。