海鮮居酒屋にとって深刻な漁獲量の減少問題

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こんにちは、中野です。
いよいよ春らしくなってきましたね。今年の冬はとんでもない寒さで、ずっと噂になっている氷河期の到来がついに始まった、なんて話も飛び交うほどでした。
そんな先行きが心配になるような冬が来ても、ちゃんと春はやってきました。自然のシステムがいかにしっかりとしたものであるかを実感します。
さて、先行きといえば海鮮居酒屋である磯一グループにも大いに関わりがある漁獲量の現象問題に触れてみたいと思います。

漁獲量がピーク時の10分の1にまで落ち込んでいる・・・というのは、あらゆる魚介類に言われていることです。その中でもクロマグロやウナギは深刻度が高く絶滅の心配をしなければならないレベルになっています。
どれも日本人の食文化に深く関わっているものばかりなので、魚介類が好きな方にとっても心配なところです。

ところで、なぜこうしてあらゆる魚介類の漁獲量が減っているかご存知でしょうか。外国漁船による乱獲を想像される方が多いと思いますが、それも正解のひとつです。
もともと日本人しか口にしてこなかったような魚介類を、日本の食文化が世界に広がるにつれて需要が増加したというわけです。サンマやカツオなど回遊魚は日本の漁場にやってくるまで他の国の近くを通ってくるので、その途中で乱獲されると日本近海までやってくる量が少なくなってしまうわけです。
最近は大和堆と呼ばれる日本海の漁場に北朝鮮の船がやってきて乱獲をすることが問題になっていますが、ここまでひどくなくても乱獲は確実に漁業資源を減らしています。

実は他にも漁獲量が減っている理由があります。
地球温暖化に伴って海水温が上昇しているので、これも海の中の生態系に影響を及ぼしています。いわゆるおいしい魚の中には冬の寒い海に住むものが多く、海水温が上昇すると日本近海よりさらに北の海に行ってしまいます。
北海道の猟師さんがこれまで獲れていたものが獲れなくなってきて、さらに北の海を目指すようになったというのも最近の傾向です。

理由はまだまだあります。しかもこれは自然界に起きている現象ではなく、地方の人口減少にともなう猟師さんの後継者不足です。
一般的に、猟師さんが世襲です。父親が猟師をやっている家庭では息子がそれを継ぐという形で受け継がれてきたわけですが、後継者になるはずだった息子が都会に出てしまったり、さらには少子化の影響で子供すらいないということもあります。
新規に移住をしてきた人が猟師になるというとまだまだハードルが高いので、結果として猟師さんは減る一方です。
磯一グループが仕入れでお付き合いしている各地の猟師さんからも、後継者不足の悩みが聞こえてきます。これはおそらく日本全国で同時に起きていることでしょう。

魚を食べる人が少なくなったといわれて久しいですが、そのうち魚を食べたくても食べられない日がやってくるのではないかと、とても心配になる今日この頃です。

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