日馬富士騒動で感じたこと 前編

LINEで送る

こんにちは、中野です。
いよいよ年の瀬も押し迫ってきましたが、先月くらいから世の中を騒がせている問題があります。それは、大相撲の元横綱・日馬富士の問題です。
もっと他に重要なニュースがあるだろうにとも思いますが、連日こればっかりの時期もありましたね。
少し「旬」を過ぎた感もありますが、現時点で感じていることを書きたいと思います。

日馬富士が貴ノ岩に暴行を働いたのは、本人も認めているので事実でしょう。カラオケのリモコンで殴ったそうですが、それも本人が認めているので事実でしょう。
当然ながら、こんなのは論外です。ただでさえ腕っぷしが強くて素手で殴るだけでも大変なことになるのに、物で殴ったらどうなるかは考えるべきです。
最近のカラオケのリモコンってデンモクのように大きなものが多いですから、あれで殴ったとなると、最初に言われていたビール瓶よりも凶器になりそうな気もします。
しかし、それには原因があって、貴ノ岩の態度が悪かった云々と言われています。おそらくこれも、事実でしょう。
暴力行為についての処分や賠償は、すでに警察が捜査をしていますし本人も引退するなどの社会的な責任は一部取っているので、その経緯に任せればよいと思います。
私が問題だと思うのは、各界の暴力体質です。

前にもありましたね、稽古のしごきで死人が出た事件。相撲界では体罰やしごきのことを「かわいがり」といって黙認されてきたわけですが、これが今の時代になって問題視されています。
当然です。暴力で人を従わせたとしても、それは「従ったふりをしている」だけなのですから。痛い思いをしなければ分からないというのが体罰の大義名分ですが、ここでいう「痛い思い」というのは意味が違うと思います。
社会で態度が悪ければ人が去っていって冷や飯を食うことになるでしょうし、各界で先輩をないがしろにすれば大切なことを教えてもらえなくなり、自分に何かあった時に守ってくれなくなるでしょう。
「痛い思い」というのは、こういうことです。殴って痛い思いをさせるのは、教育ではなく調教です。

居酒屋の仕事で、不誠実であったり、手を抜いてばかりいると、どうなるか?
少なくとも磯一グループの職場では誰も殴りはしません。最初は丁寧に教えてくれると思いますが、やがてそれもなくなるでしょう。理由は簡単で、その人の成長を周りの人が諦めたからです。
その人がどうなるかというと、いずれ仕事や人間関係がうまくいかなくなり、辞めていくことになります。職場が悪い、会社が悪い、と悪態をつくのは構いませんが、その人は次の職場でも同じことをするでしょう。

日馬富士騒動は、人を育てるという大きなテーマにおいてたくさんのヒントを投げかけてくれていると思うのです。
この話は長くなってしまったので、続きは後編です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA