日本人の「ドM気質」についてドキッとしたこと

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こんにちは、中野です。
初夏の気持ちいい季節になって、過ごしやすい日が多くなりました。
一年を通じて一番いい時期と言われているだけに、朝のすがすがしさはこの季節ならではですね。

あまりにも大きなニュースが多いのでもう忘れそうになってしまいますが、飲食業界にとっては大きな事件が先月ありました。
東京・新宿の有名なネオン街「ゴールデン街」で起きた火災です。ゴールデン街というネーミングのインパクトもあって行ったことがないという方の中にも名前だけは知っている方も多いのではないでしょうか。
そのゴールデン街で先月、火災がありました。
もともとゴールデン街自体はかつての「青線地帯」であり、取り締まりがあった後は小さなバーが軒を連ねる独特の風景を醸し出す街が出来上がりました。
今もゴールデン街は東京・新宿の有名な飲み屋街として、はたまた世界中からやって来る観光客にとっては東京の有名な観光スポットとなっています。

さて、そんなゴールデン街を行きつけにしている知人からハッとさせられる話を聞きました。
その人はちょうど、ゴールデン街の火災があった当日に現地で飲みに行く予定にしていたそうで、その日の昼間にこれだけの大騒ぎになったので晩は営業そのものが無理かと思っていたそうです。
火災直後の写真を見せてもらいましたが、確かにゴールデン街自体に立ち入りができない感じですね。

新宿ゴールデン街 火災 国民性

しかし、夜になるとご覧の通り。
いつも通りのネオンに灯がともって、あちこちの店から話し声が聞こえてくるいつものゴールデン街になっていたそうです。
むしろ、常連の人たちが心配をして駆けつけたのでいつもより混んでいたそうです。これも暖かい常連客の心意気だと思います。

新宿ゴールデン街 火災 国民性

このニュースは東京のローカルニュースではなく、全国、ひいては全世界に配信される大きなニュースとなりました。それだけ知名度の高い街だということだと思いますが、その取材で当日の晩はあちこちの飲み屋に海外メディアの特派員が飲みに来ていたそうです。
その中で、AP通信の特派員から聞いた話というのが、ちょっとハッとさせられる内容でした。

その特派員曰く、今回のゴールデン街火災といい、その前にあった東日本大震災といい、とにかく日本人はネガティブだというのです。
この火災時点では熊本地震はまだ起きていませんでしたが、おそらく彼らの目には熊本地震に対する日本人の考え方にも同じことを感じているのではないでしょうか。
というのも、ゴールデン街の火災を受けて多くの人は「前から危ないと思っていた」「これでゴールデン街も遂に終わり」といった声がとても多く、「これからどうやって復活するか」「どうやって盛り上げていくか」という話が少数意見なのが不思議で仕方ないというのです。

日本人はこれまでに幾度となく災害を乗り越えてきた民族です。本当はこんなネガティブな考え方を持っている国民性ではないと思うんですが、どうしても口から出てくる言葉はこんな感じになりがちです。
その特派員から知人は「日本人はドMなの?」と尋ねられたそうですが、そういう国民性があるのは確かだと、その時にハッとなったそうです。
私もこれを聞いて、ハッとなりました。

日本人の心を歌い上げる演歌も、人より幸せなことよりも、人より不幸なことを歌い上げて共感を得る文化です。
やっぱり日本人は、どこかネガティブに物事を考えるのが好きなのかも知れません。実際の行動はそうではないのに、何だかもったいない気がします。

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