こんにちは、中野です。
暑くなったり寒くなったりと極端な天候が続いたかと思ったら、いよいよ夏が近づいていることを思わせる暑さを感じるようになってきました。
ビールがおいしい季節に本格突入するというのは、居酒屋にとってとてもありがたいことでもあります。
さて、そんな居酒屋ですが、外食産業の中では厳しい状況に置かれていることをご存知でしょうか。さまざまな市場調査の結果のどれを見ても、居酒屋の「一人負け」が続いています。一人負けというのは、外食産業が店舗数や売り上げを伸ばしているにもかかわらず、居酒屋だけが店舗数を減らしているという事実のことです。
景気が良くなってくるにつれて、外食産業全体は売り上げを伸ばしています。特に顕著なのはファストフードやファミリーレストランなどで、一時期の低価格路線の行き過ぎや来客数の低迷があった頃と比べると、ずいぶん良くなったように感じます。
そんな状況なので居酒屋も伸びて・・・と言いたいところなのですが、居酒屋だけは店舗数が減っているわけです。
磯一グループは店舗数を減らすことなく、おかげさまで順調にやらせてもらっていますが、大手の居酒屋チェーンや個人経営の居酒屋などが特に厳しい状況にあるようです。
これはなぜでしょうか、いくつかの理由が考えられます。
まずは、若い人を中心に進んでいる酒離れ。お酒をまったく飲まない人は仕方ないとして、お酒を飲む人であっても居酒屋やスナックなどに足が向く人が減っているのは事実です。
夜のお付き合いを露骨に嫌がる人が増えたというのも、ご時勢なんでしょうね。
ここから先は、あまり一般の方は注目しない視点です。酒は行き過ぎた安売りが国から問題視され、それを規制する動きがあります。そうでないと酒の卸売りが苦しくなるばかりなので、それを是正しようというわけです。これは意外に飲食業に影響を及ぼしており、仕入原価が上がったことは小規模な個人経営の居酒屋などに大きな影響が出ています。お酒の価格が上がると、家で飲む人が増えるという構図は続いています。
こうしたことを考えると、やはり居酒屋という事業はお酒を提供するだけの場所ではないことを改めて実感します。居「酒」屋というくらいなのでお酒メインではあるのですが、最近はお酒をまったく飲まない人も多くなっており、磯一グループ各店にもそんなお客様がお越しになることも多くなりました。
お酒を飲まない人であっても楽しめる店作り、お目当てにしてもらえるような料理を用意することが、以前に増して重要になっているわけです。事実、それができている居酒屋はそれほど影響を受けることなくお客さんが来ています。
居酒屋ならどこでもいい、どこでも同じというのではなく、「あの店に行きたい」と思ってもらえるような店作り。これからのキーワードは、まさにこれですね。
磯一グループもそれに該当するコンセプトの居酒屋なので、「磯一グループの店に行きたい」とこれからも思ってもらえるように頑張ります!