安さだけで売れなくなった外食産業

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こんにちは、中野です。
いよいよ春本番、花粉も本番の季節になってきたので、アレルギー持っている人にとっては暖かいけれどつらい季節ですね。
磯一グループのスタッフにも花粉症の人がいるので、見ていると大変そうなのが分かります。
今回は、ここ最近の外食産業に見えるちょっとした傾向について語ってみたいと思います。ファストフード業界は利用者の数も多く世の中の流れを反映しているとよく言われますが、ここ最近のファストフード業界では低価格路線からの転換がトレンドになっています。
マクドナルドや吉野家などであ200円台で食事ができるようなメニューが人気になり、デフレ時代を象徴していました。しかし、今ではマクドナルドで標準的なセットを頼むと700円台くらいになります。吉野家でも500円は確実に超えます。
しかも、ファストフード各店には付加価値の高いメニューも多く登場していて、吉野家には千円を超える食べ物もあったりします。この傾向はもちろん、他の大手ファストフードチェーンにも波及しているので「牛丼が290円」みたいな時代は昔話です。
私自身、この傾向は良いことだと思います。もちろん安さに対する企業努力をするのは大切ですが、それが行き過ぎると企業の体力を奪ってしまいますし、何よりも安全を優先しなければならない安全が置き去りにされる恐れすらあります。
磯一グループは、もとから低価格路線ではありません。西中島の海の家は若干カジュアル路線ではありますが、それでも安さを売りにしているというわけではありません。良いものを仕入れて良い仕事によっておいしく食べていただくには、それなりのコストがかかります。そのコストを削ることに夢中になるあまり、「磯一はおいしくなくなった」という評判が立ってしまうほうが、よほど損失が大きいと考えています。
価格帯によってお客様の傾向が変わってくるというのは、外食産業の基本です。低価格路線のお店には安さを最も重視するお客様が集まりますし、価格よりも質を重視するお客様は質を重視するお店に集まります。
磯一グループ各店は何よりも質を重視していますので、長く来店していただいているお客様の多くは舌の肥えた方々だと感じます。
デフレの時代が終わり、良いものにはお金を出すべきだという考え方は、本来あるべき姿です。もちろん低価格路線を続ける外食チェーンもあると思いますが、こういうところにも景気の回復を感じるのでした。

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