こんにちは、中野です。
いよいよ夏本番、まだグズグズした天気の日も多いですが、いよいよ夏が本気を出してきたことを実感しますね。
今日は3連休の中日なので日本全国からやって来る観光客の姿も多く見られますが、街には依然として外国人観光客の姿も多く見られます。
かねてからこのインバウンド市場については色々とこのブログでも述べてきていますが、今回は外国人観光客とお酒の関係についてお話をしたいと思います。
私たち日本人は、外国に行っても現地の飲食店でビールなどを飲んだりします。
ビーチの近くにあるバーで夕陽を眺めながらお酒を飲むという楽しみ方も、日本人にはとても身近なものです。
日本にやって来る外国人はどうしているのかと注意して見ていると、色々なことに気づきます。
いわゆる欧米系の外国人はお酒が大好きなので、外国人が集まりそうなバーでワイワイやっている姿をよく目にします。
時には羽目を外して迷惑行為に及んだ、という話もよく聞きますね。
しかし、日本に訪れる外国人は欧米系の人ばかりではありません。
数で見ると中国や台湾、韓国がトップなので、近隣のアジア諸国からの観光客が実は最も大きなマーケットです。この人たちは日本に来てお酒をどうしているのかというと、飲食店では飲まない人がとても多いのです。
特にその傾向は中国、台湾の観光客に見られます。韓国は現地の飲食店でも飲む人が多いので、そのあたりは日本人とさほど変わらないでしょう。
何でも聞いた話によると、中国、台湾など中華圏の国は人前で酔っぱらうことが恥ずかしいことという意識があるそうです。確かに欧米系の酔っ払いが街で大声を出したりしているのを見ることはあっても、中国人観光客が同じようなことをやっている光景はほとんど見たことがありません。
このあたりは国民性なんでしょうね。
では彼らはお酒を飲まないのかというと、そんなことはありません。多くの観光客はお酒を買い込んでホテルで一杯やっているというパターンが多いそうです。これなら人前で酔っぱらったところを見られる心配がないので、彼らも安心して飲めるのかも知れませんね。
この他に、イスラム教国の人は絶対にお酒を飲みません。これは国民性ではなく、宗教的な理由からです。もちろん日本にやって来ているイスラム教徒の人たちは日本に来てもお酒を口にしません。
主にインドネシア、マレーシアあたりの国から来ている人が多いので、これらの人たちの行動を見ているとよく分かります。
さらに細かいことを言うと、中国の中でも香港から来ている人は旧英国領という影響もあってか飲食店で飲む習慣を持っている人が意外に多く、欧米人のような飲み方をする人も結構いるようです。
お酒との付き合い方には、その人の性格だけでなくその国の文化や国民性がよく出ると言いますが、日本にいながらにしてそれを実感できる時代になったということですね。
お酒を飲まないからと言って、こうした人たちは居酒屋に行かないわけではありません。居酒屋=お酒を飲むところという先入観を日本人のように持っていないので、食事をするために居酒屋にやって来てコーラで乾杯、という姿も珍しくありません。
どんな形であれ、日本の素晴らしい外食文化を楽しんで、いい思い出を持ち帰ってほしいと思います。