優しい心を持つ、育てる、ということ

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こんにちは、中野です。

人としての成長には、「優しさ」という要素も重要だと思います。
人の気持ちになって考えるには優しさがないと始まりませんし、優しい心同士が共鳴しあった時に、真の信頼関係が生まれるのではないかとも思います。
では、その「優しい心」というのは、いったいどうやって作られるのでしょうか。そのヒントは幼児期にあるようなので、今回はちょっと幼児期の人格形成について語ってみたいと思います。
ちょっと長いです!すいませんが最後までお付き合いください。

人間の脳は3歳までに80%が完成し、12歳までに100%がほぼ出来上がってしまうそうです。そのため脳の発達が著しい時期に、脳に刺激を与えて、脳の発達を促すことが大事です。脳の発達が著しい時期に脳をどのくらい発達させたのかは子供の将来に大きくかかわることだけに、教育熱心な親御さんの中には英才教育に偏った幼児教育を行ってしまう人も多いですね。
確かに幼児期は脳が発達する時期なので英才教育も効果があるそうですが、逆に英才教育に偏り過ぎて、子供が勉強をきらいになってしまうケースもあります。
大人でも一夜漬けや詰込み式の勉強には苦痛を覚えるもので、私も十分すぎるくらい心当たりがあります(笑)
大人に比べて忍耐力も持久力もない子供の場合、これはなおさらです。そのため幼児期は知的教育だけに偏らず、いろいろなことを体験させて脳に刺激を与え、脳の発達を促すことが大事です。
そしてもうひとつ、幼児期の教育で考えなくてはならないのは、幼児期は脳の発達が著しいのと同時に人格の土台が作られる時期でもあるということです。幼児期に人格の土台となるものがどのように作られているかは成人した後も大きな影響を与えます。ここでようやく本題の、優しい心の話です。

幼児期は、脳の発達が著しいだけでなく、感情的な面や人間関係の面での大きく発達する時期です。子供は大人ほどに言葉を操ることができませんし、忍耐力や集中力もないので、遊びや日常生活の中で様々な知識や社会性、運動能力などを学び、吸収して成長していきます。
そしていろいろな体験をして知識などを吸収することによって好奇心や探究心、やる気、創造力などが鍛えられます。
日常生活を通して生活習慣を覚え、どのようなときにどのような態度を取ればよいのかを学習し、運動能力や積極性、自主性などを身に着けていくのです。
そうして作られた人格の土台は子供の将来、成人しても大きな影響を与えますし、小学校に就学してから大きな違いとなって現れてきます。

小学校就学前に探究心、やる気、創造力、運動能力や積極性、自主性などを身に着けている子供は、小学校に入ってからも先生の話をよく聞いて、その内容を考え、理解して問題をスムーズに解決していきます。しかし自立性や自律性、社会性といった土台ができていない子供は不安定な状態で成長していくことになります。小学校は3年生くらいになると考える問題が出題されるようになりますが、土台ができていない子供は問題の内容を落ち着いてゆっくり考えることができず、その結果、学力に大きな差が出てくるのです。幼児教育で英才教育だけでなく、人格を形成する土台作りが大事というのは、そのためです。
人格が形成されていない子供がそのまま大人になっても、優しい心を使いこなすのは期待できないでしょう。

さらに教育論を続けます。
アメリカの心理学者のサイモンズによる、子どもの性格と親の態度の関連性を分類したサイモンズ式分類では、幼児期の両親の接し方が子供の人格形成に大きな影響を与えると考えられています。
両親の子供への接し方は大きく分けると支配型、服従型、保護型、拒否型の4つに分類されるそうで、さらにこれらのタイプを組み合わせることによって過保護型、甘やかし型、無視型、残忍・残酷型があるといいます。
そして両親が子供を支配するように接する支配型では、子供は親の顔を伺うようになってしまい、自立性が未発達になるといったといったように、それぞれの型によって子供たちの人格に特徴ができるというのです。保護するだけでは自立心は育ちませんし、子供を拒否ばかりしていると、子供は不安定になってしまいます。それぞれの型は、どれかに偏るのではなく、支配と服従、保護と拒否といったように相反する型のバランスが大事といわれています。

・・・ここまで読んだ方の中には、なんとなく心当たりがあるとうい方もおられるのではないでしょうか?
人間の性格を4つの形だけに分類するのは乱暴だと思いますが、何となく「あるある」を感じました。磯一グループにはたくさんのスタッフがいるのでどうしても人をタイプ別に分類して考えたくなる時があるのですが、うまくいかなかった人ほど、ここに出てくるような「あるある」に該当しているような気がします。
人格形成が大切な時期に優しい心を見につけておくというのは、後々の人生に大きな影響を及ぼすということですね。そのほうが最終的に子供が出世すると思うので、何が一番大切かということを考える気づきの価値を感じさせられます。

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