こんにちは、中野です。
先月にちょっと真面目に教育論を語ってみましたが、その続きを今回もやってみたいと思います。
教育論なので子どもを育てるためのメソッドですが、そこには社会人として、人として成長していくためのヒントがたくさんあります。
ちょっと長いですが、お付き合いください。
人が人格を形成していく幼児期は脳や運動能力、そして人格に大きな影響を与える感情や社会性、意欲、協調性、粘り強さ、忍耐力、計画性といった非認知能力の土台が作られる時期です。
そのため教育熱心で、家計に余裕のある両親の中には幼児教育のスクールに子供を通わせたり、英語を習わせたり、運動教室や音楽やダンスの教室に通わせたりする人もいます。
幼児は大人に比べてリズム感があって、音を聞き分ける能力に長けているため、幼児期から英語を学ばせることによってネイティブな英語を話せるようになったり、音楽やダンスの教室に通うことによって音感が鍛えられることも知能がアップすることもあります。運動スクールによって筋肉がよく発達することもあります。
しかし一方で、幼児教育の仕方によっては子供が勉強嫌いになってしまったりすることもあります。英会話や運動、音楽などのスクール通いは子供の要望というより両親の希望によって行われるため、子供にはプレッシャーになってしまう場合があります。
親から与えるのではなく、子供に興味を持たせて好きにさせることが大事です。子供は興味を持つことについては一生懸命になります。そして好きなことを一生懸命することで集中力が鍛えられます。さらに好きにさせることによって自分で工夫したり、さらに興味を持つことで、創造性や探求心が養われます。幼児期の脳は楽しいと感じることによって刺激され、脳の発達が促されます。そのため、スクール通いにしても子供が楽しいと感じることが大事です。
これって、全くもって大人にも同じことが言えます。「気づき」の大切さですね。
興味を持って始めたことでも、大人に比べて身体のコントロール力もなく、また忍耐力や集中力がないため、うまくできなかったり、失敗してしまうことがあります。そのとき子供に対して否定語を使用しないことが大切です。
人は否定されるとそこで委縮をしてしまい、せっかく興味を持って始めたことであっても、興味を失くしてしまう場合があります。また否定されたことによって「無理」や「できない」と脳がレッテルを貼ってしまうと、思考能力や記憶力が低下してしまい、その結果、できることでも失敗したり、倍の時間がかかったりします。
特にまじめな性格な人の場合、萎縮してしまう傾向にあり、自信をなくしてしまう場合があります。何か失敗しても否定せず、見守ってあげることが大事です。なお、子供が失敗したとき、「がんばれ」といった励ましをしても、子供にはどうがんばったらよいのか知識がないため、逆にとまどってしまう場合があります。子供が失敗してやり方に戸惑っている場合はヒントを与えるなどして背中を押してあげるようにしましょう。背中を押すとき、あまりヒントを与えすぎたり、代わりにやってあげたりすると、子供はやってもらえるという依存することを覚えてしまいます。すると子供の自立心が伸びなくなってしまいます。子供の手助けをする場合は、あくまでサポートに徹して自分でさせることが大事です。
これもやはり、否定せず、考えて、答えを出すという人の成長と全く同じ考え方です。
子供を育てることと、組織の中で人を育てること。
あまりにも共通点が多いので、こうした教育論はとても参考になると思います。