事務員さんが不要になる?RPAって何だ?

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こんにちは、中野です。
いよいよ夏らしい日が増えてきました、このままどんどん夏らしくなっていくのはビールの売り上げに貢献するのでありがたいですが、熱中症で人が倒れるほどの暑さは勘弁してほしいものです。

最近は人手不足の長期化によって、「人」以外の選択肢で問題を解決しようという動きが顕著になっています。
このブログでもロボットが接客をする飲食店の話などをしていますが、こうした動きは人手不足に悩む飲食業界全体の関心事だと思います。
今回私が気になっているのは、飲食業界ではなくオフィスワークの世界の話です。オフィスワークの世界でも人手不足が慢性化している会社が多く、それをどうにかできないかという課題があちこちから聞こえてきます。

そこで注目されているのが、AI(人工知能)です。
すでにAIは色々な分野で活用されていて、人間の代わりに仕事をしてくれる存在としてみなされているわけですが、それをオフィスワークの世界に導入しようという技術があります。その技術を、RPAといいます。
このRPAとはRobotic Process Automationの略で、ロボットによる業務自動化というような意味合いです。これまでにも事務作業を自動化する仕組みはたくさんありました。表計算ソフトで使うマクロ機能など、その典型例です。
単純なルーティンワークであればすでに自動化されているわけですが、このRPAが自動化しようとしているのは、これまで人間でないと無理とされてきた業務です。
オフィスの風景を思い浮かべると、それぞれの社員のデスクにはパソコンが置かれていて、社員はそのパソコンを使って仕事をします。RPAは、そのパソコン操作すらコンピューターが行うというイメージです。

RPAは、経営者にとっては多大なメリットがあります。
ロボットなので24時間こき使っても問題になりませんし、文句も言いません。また、人間と違って意に反することはしないでしょうし、コストも人件費と比べると格安です。
このようなメリットが注目されて、RPAはどんどん業務の範囲を拡大しています。しかも恐ろしいことに、AIがベースになっている技術なので、仕事をさせればさせるほど学習をして賢くなり、できる仕事が増えていくのだそうです。
何だか、私たちが子供のころに見たSF映画の世界のようです。いつか人間がコンピューターに支配されるのでは・・・なんて妄想もしてしまうような進歩ぶりです。

実際にそんな時代が来るかどうかは別として、もっと大きな問題が目の前にあります。

それは、人余りです。

今は超売り手市場の就職戦線なので、求職者は自分の職場を選びやすい状況です。あまり選ばなければほぼ間違いなくどこかの職場には就職できます。売り手市場なので、求職者が就職先を選ぶことができます。
この傾向は少子化が進行することを考えると、この先も続くでしょう。しかし、それはこれまで通り多くの職場で人を必要としていれば、の話です。

先ほどからお話をしているRPAがもっと普及してくると、今ほど求人数は多くならなくなるでしょう。そもそも人手不足を解消するための技術なのですから、それが進歩すれば人手不足は本当に解消されていくはずです。
少子化が進んでいく一方で、求人も減っていく時代。少子化の時代を生きている若い人たちは、あまり競争にさらされた経験がありません。大学全入時代といわれるように、大学受験も選ばなければどこかの大学に入れる時代です。
このように競争にあまりさらされたことがない人たちが、いざ就職をしようとした時に人工知能や自動化ロボットと就職先のイスを争うことになる未来が、もうすぐそこまで来ています。

そうなった時に求められるのは、人工知能やロボットにはできない人間ならではの仕事です。その時代に向けて、必要な能力を認識してそれを高めようとしている人や教育現場がどれだけあるのかと思うと、少々心配になってくる今日この頃です。

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