サービス料って何の料金?

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こんにちは、中野です。

ゴールデンウィークが明けてからというもの、なかなか上がらなかった気温がぐんぐん上がって夏のような日も多くなりましたね。
そうなるとビールが美味しい季節の到来です。

ビールを飲む場所と言えば居酒屋やビアホール、バーなどが思い浮かびます。
これらの場所は全て、サービスが商品のひとつになっている業種です。もちろん磯一グループも居酒屋という飲食業なので、サービスも重要な商品です。

今回は、この「サービス」について語ってみたいと思います。

サービス業の中でその究極の存在と言えば、ホテルです。その中でも高級ホテルと呼ばれるようなところは、サービスがとても行き届いていて気持ちよく滞在できるような仕組みが作り上げられています。

こうしたサービス業では、「サービスは無料ではない」という考え方があります。マクドナルドが「スマイル0円」というキャッチコピーを長らく使い続けていますが、これはあくまでもスマイルは0円ですが商品を出してくれたり、店内を清潔に保ったりというサービスが提供されており、それは商品代金の中に含まれています。
スマイル0円という言葉があること自体、本来は無料ではないという意味でもあるわけです。

このサービスは、サービス料という名目で請求書に記載されることもあります。
居酒屋や飲み屋では突き出しやチャームと呼ばれる、ちょっとしたおつまみを出すことがありますが、これも実は有料です。テーブルチャージといってその席を使うことに対する料金を支払ってもらう代わりに、ちょっとしたおつまみを出してサービスを提供しているわけです。

ノーチャージを売りにしているバーも多いですが、こういったお店では突き出しが出ることの方が少なく、純粋に飲み物の代金だけを請求する一方で接客などのサービスはそれほど重視していないというシステムです。

このサービス料について、ホテル業界にはこんな考え方があるそうです。

  • サービス料と同額のサービスを提供したのであれば、等価交換。
  • サービス料以上のサービスを提供できたのであれば、お客様満足。
  • サービス料以下のサービスしかできなかったのであれば、その分は詐欺。

さすがに「詐欺」という言葉はちょっと刺激的な感じもありますが、ホテルの研修でそんな話がされることもあるそうです。

居酒屋ではテーブルチャージという形で明細に記載されるので露骨ではないかも知れませんが、ホテルでは「サービス料」という名目ではっきりとサービスが有料であることが示されるので、余計にその考え方が先鋭的になるのでしょう。

ホテルは究極のサービス業なので、そこから学ぶ点は大いにあります。
居酒屋では接客というサービスを提供することでお客様からその対価をいただいているのですから、サービス料が詐欺になってしまっては飲食店として失格です。
ホテルは宿泊や滞在という、生活のほぼすべてをカバーするようなサービスが提供されるので差が出やすいと思いますが、飲食店は衣食住の中で「食」にのみ関わる業種です。

サービスが無くても良いのであれば、缶ビールを買って家で飲んでも同じことです。しかし、飲食店に足を運んでおいしい料理と一緒にビールやお酒を楽しみたいというお客様は、サービスという目に見えない商品を購入しています。

そのことをスタッフの一人一人がしっかりと認識して、「自分のサービスにお金を払ってもらっている」「自分のサービスを買ってくれている」という気持ちを持てば、細かいことに至るまで行動が変わってくると思います。

ホテルマンの所作が隅々まで行き届いているのは、まさにこの意識が徹底されているからでしょう。居酒屋に置き換えてそれを実践すれば、その人はさらに高いステージの人材となるはずです。

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